~スリットパッキング柱テクノVについて~
今日の木造軸組工法における柱材の樹種別使用割合を見ると国産の杉、桧柱材はその使用割合が10年前合わせて7割程度であったものが5割を切る状況にあり、代わって集成材の割合が杉、桧材を追い抜く状況になって来ている。 その原因として考えられることが杉、桧柱材、特にその多くを占める芯持ち柱材に次のような欠点があるからと考えられる。
しかしながら天然無垢の柱材にも集成材と比べ次のような利点が有る。
そこで上記の利点を生かし、かつ欠点を軽減する方法を考えてみた。
その概要を述べると次のようになる。
欠点の5.を芯持ち材に背割りを施した後、芯部までの十分な乾燥(背割りが最大に開ききるまでの乾燥)により克服し、さらに、背割り部を角度、形状を一定としたV字型に整形加工し、そこへ背割り栓(V型栓)を接着剤を塗布し埋め込み圧力を加え接着する。 これにより強度を増し、かつ外部割れ、内部割れが無く、また背割り溝が完全に埋め込まれた状態(欠点の1. 2. 3. 4. 6. を克服した状態)で仕上げ製材(プレナーがけ)を行い完成させる。
以上のようなコンセプトの下に無垢材の良さと集成材の良さを併せ持った柱材(背割り栓柱)を開発するのである。